トップ
>
呶罵
>
どば
ふりがな文庫
“
呶罵
(
どば
)” の例文
かなり沈着な部将にしてさえ、
呶罵
(
どば
)
、地だんだ、ただ、てんやわんやの
喚
(
おめ
)
きの中に吹きくるまれる。
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
本当にそれは突進という感じであった、「押すな」とか「痛い」とか「だめだ、もう入れやせん」とかいう
呶罵
(
どば
)
の声をひと足ごとに浴びせられる、
肱
(
ひじ
)
で小突かれたり
蹴
(
け
)
られたりする。
花咲かぬリラ
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
非難、腹立ち、失望、
呶罵
(
どば
)
の声など、半日のまに、三塔十六谷の様相は、一変してしまった。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして口々から揚げる口ぎたない
呶罵
(
どば
)
、
嘲弄
(
ちょうろう
)
、笑い声まで、
嵐
(
あらし
)
とばかりきこえてくる。
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
朱富はわざと
罵声
(
ばせい
)
を投げた。それを聞くと、兵どもはゲラゲラ笑って、口々の
呶罵
(
どば
)
を
肴
(
さかな
)
にまた飲んだ。李雲が、列へもどれ、と命じてもなかなか
酒瓶
(
さかがめ
)
の
周
(
まわ
)
りを離れようとはしない。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
しかし、営内から旗門のそとでは、ごうごうたる不平と抗議の
呶罵
(
どば
)
だった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
これなる堀口貞満も、おそらく一時の
忿懣
(
ふんまん
)
にまかせ、
御立座
(
ごりゅうざ
)
のまぎわを騒がせたものと思われますが、
無骨者
(
ぶこつもの
)
の
呶罵
(
どば
)
も、あわれと聞こし召されて、みゆるしあるよう、ひらにおわび申しあげまする。
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
呶
漢検1級
部首:⼝
8画
罵
常用漢字
中学
部首:⽹
15画
“呶”で始まる語句
呶鳴
呶号
呶々
呶声
呶
呶喝
呶鳴込
呶号喧騒