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呑吐
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どんと
ふりがな文庫
“
呑吐
(
どんと
)” の例文
かれは海と陸に
跨
(
また
)
がって、いつも口いっぱいオゾンを
呑吐
(
どんと
)
している。その土と水の境界に、石で畳んだ
波止場
(
カイス
)
があった。
踊る地平線:08 しっぷ・あほうい!
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
諸君もそれを感じられるであろうが、日比谷劇場は日におそらく数千数百の人々を
呑吐
(
どんと
)
しているに違いない。
ナリン殿下への回想
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
T公園といえば、その地域の広さ、日々
呑吐
(
どんと
)
する群衆のおびただしさでは、大阪随一の大遊楽境であった。
黒蜥蜴
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
一向宗までも
呑吐
(
どんと
)
して、諸国への
使
(
つかい
)
は一向坊主にさせているところなど、また信玄一流の大きさで、飯綱の法を
行
(
おこな
)
ったかどうか知らぬが、甲州
八代
(
やつしろ
)
郡
末木
(
すえき
)
村
慈眼寺
(
じげんじ
)
に
魔法修行者
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
雨戸を
繰
(
く
)
らないお屋敷のまわり縁に夜の名残りがたゆたって、むこうの
石燈籠
(
いしどうろう
)
のあいだを、両手をうしろにまわし庭下駄を召して、煙のようにすがすがしいうす紫の明気をふかく
呑吐
(
どんと
)
しながら
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
信淵の如きは
宇内
(
うだい
)
を
呑吐
(
どんと
)
するの見識あり、小生偶然同行の雲井なにがしの如きは、白面の一書生には候へ共、気概勃々として、上杉謙信の再来を思はしむるものあり、快心の至りと存じ居り申候。
大菩薩峠:32 弁信の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
早く言えば、空というひとつの高いはっきりした存在があるのではなく、ろんどんの
呑吐
(
どんと
)
する煙が厚い層をなして、天と地を貫いて立っているにすぎなかった。その低空にがあっと音がする。
踊る地平線:02 テムズに聴く
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
土耳古
(
トルコ
)
の詩人・セルビヤの詩人・
諾威
(
ノウルエー
)
の詩人・
波蘭土
(
ポーランド
)
の画家・ぶらじるの画家・タヒチの画家・日本の画家が宵から朝まで腰を据えて、音譜と各国語と酒たばこの
香
(
かおり
)
と芸術的空気を
呑吐
(
どんと
)
して
踊る地平線:06 ノウトルダムの妖怪
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
“呑吐”の意味
《名詞》
のむ(飲み込む)ことと、吐く(吐き出す)こと。
(出典:Wiktionary)
呑
漢検準1級
部首:⼝
7画
吐
常用漢字
中学
部首:⼝
6画
“呑吐”で始まる語句
呑吐星
呑吐港