“吼(く)” の例文
李逵がじぶんの老母を啖(く)い殺された怒りをそのままこの雄虎も、人間の残虐を怒ッていた。一吼(く)一震(しん)、うらむが如く、かッと赤い口を裂いて、その復讐に挑んでくる。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
獅子一吼(く)百獣震駭(しんがい)する底(てい)の猛威を振わん事を説いたためだ。
三たび東方の平和を論ず (新字新仮名) / 大隈重信(著)
うかと、柄を握っていた孔秀は、あっと、鞍から身を浮かして、佩剣(はいけん)へ片手をかけたが、とたんに、関羽が一吼(く)すると、彼の体躯は真二つになって、血しぶきとともに斬り落されていた。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
周泰は舷(ふなべり)の陰にひたと身を伏せたまま、矢面(やおもて)をくぐって敵艇へ寄せて行ったが、どんと、船腹と船腹のあいだに勢いよく水煙があがったせつなに、おうっと一吼(く)して、相手の船中へ躍りこみ
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、猛風一吼(く)して
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)