ノウ)” の例文
人々は、午前七時から午後七時までの間に出かけて行って、投票します。投票紙には、シイノウという二つの実に明白な文字が、印刷してあります。
踊る地平線:10 長靴の春 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
「考へるまではなからう。親友と思うてをるなら、をる、さうなけりや、ないと言ふまででイエスノウかの一つじや」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
彼は、自分の蔵している兇漢の映像に絶大な自信を有っているとみえて、次ぎつぎに眼の前に立つ容疑者に、ちらと鋭い一瞥を呉れた丈けで、ノウの意味で続けざまに手を振っていた。
双面獣 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
幸い解けたものの、さてあれ程の計画を創作出来るかと聴かれたら、残念ながらノウと答えるよりほかにないでしょう。とにかく姉さんは、これまで僕に挑戦した犯罪中最大の強敵でしたよ。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
ノウ。そんなことをしていれば、列車に乗り遅れてしまいます」
英本土上陸戦の前夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)