取成とりなし)” の例文
上の間に通った堅田総督に対し朝廷向よろしくお取成とりなし下されたいとの挨拶をせられた。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
にこにこ笑いながら、縮緬雑魚ちりめんざこと、かれい干物ひものと、とろろ昆布こんぶ味噌汁みそしるとでぜんを出した、物の言振いいぶり取成とりなしなんど、いかにも、上人しょうにんとは別懇べっこんの間と見えて、つれの私の居心いごころのいいといったらない。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)