反対うらはら)” の例文
旧字:反對
さりながら論語ろんごきて梅暦むめごよみ六韜三略りくとうさんりやくとする当世たうせい若檀那わかだんな気質かたぎれとは反対うらはらにて愈々いよ/\たのもしからず。
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
思ふ事は反対うらはらにお聞きになつてもんで下さるか下さらぬか其処そこほどは知らねど、よし笑ひ物になつても私は貴君に笑ふて頂きたく、今夜は残らず言ひまする
にごりえ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
『迎へがすか?』と驚いたお定の顔には、お吉の想像して来たと反対うらはらに、何ともいへぬ嬉しさが輝いた。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
その方自身の悟入の結果、わしの流儀に反対うらはらな、説を立てねばならぬことにならぬと、誰に言えよう? そうしたわしの心構えを、満更まんざら知らぬその方でもあるまいに——
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
と口とは反対うらはらしおれた顔して、娘の方に目をって
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)