“厳敷”のいろいろな読み方と例文
旧字:嚴敷
読み方割合
きびしき50.0%
きびしく50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まだ乳房ちぶさにすがってる赤子あかごを「きょうよりは手放して以後親子の縁はなきものにせい」という厳敷きびしき掛合かけあいがあって涙ながらにお請をなさってからは今の通り
忘れ形見 (新字新仮名) / 若松賤子(著)
ハ牛込通寺町とおりてらまち松源寺ニ同居致候浪人ニテ鷲巣(原本ノママ)郁太郎ト申ス者右ノ書ヲ出板致シ、板行摺はんこうずりハ神田松永町半次郎ニテ摺上候処右ノ書物段々六ヶ敷むつかしく相成御詮議厳敷きびしきニ付キ
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
意は己の為に存し形は意の為に存するものゆえ、厳敷きびしくいわば形の意にはあらで意の形をいう可きなり。
小説総論 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
アハヽヽと笑へばお吉も笑ひながら、左様したらまた不潔〻〻と厳敷きびしく御叱おいぢめなさるか知れぬ、と互ひに二ツ三ツ冗話むだばなし仕て後、お吉少しく改まり、清吉はて居りまするか
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)