むつ)” の例文
『マア此人は!』と、富江はしたゝか昌作の背を平手でどやしつけた。昌作は赤くなつた顏をむつとした樣に口を尖らした。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
何者にか聞れし一向蹤跡あとかたなき事なり拙者毛頭もうとう左樣さやうの事存じ申さずと虚嘯そらうそぶにも不束ふつつかなる挨拶なるにぞ六郎右衞門はむつとし彼奴きやつ多分の金子を掘り出しながらすこしの配分を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
と、富江はシタタカ昌作の背を平手でどやしつけた。昌作は赤くなつた顔をむつとした様に口を尖らした。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)