力持ちからもち)” の例文
この連中に、英国生れの力持ちからもちがいて、一人で大砲のようなものをかつぎあげ、毎日ドンドンえらい音を立てたので、一時は観音様の鳩が一羽もいなくなりました。
寺内の奇人団 (新字新仮名) / 淡島寒月(著)
大した力持ちからもちでな! あいつを近衛兵このえへいにでもしたら、どんなえらい出世をしたか分ったものじゃないて——なんしろ背長が、六尺五寸一分からあったんだからね!
河中へ漕出こぎだして深水ふかんどへ沈めにかけるより仕様は有るめえが、何か重い物を身体からだに巻附けたいと思うが、あの団子を売る葮簀張よしずッぱりとこ力持ちからもちをする石が有るから、縄も一緒に探して持って
其の子が大變な力持ちからもちで、走ることの疾さは鳥の飛ぶごとしとある。そして三野國の狐のあたひらが根本はこれなりとあるが、これは諸書にも引かれてゐるであらうからかなり知られてゐるかもしれない。
春宵戯語 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
吾輩は別にタッタ一人で時間つなぎに少年力持ちからもちをやった。
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
怪しい客は、えらい力持ちからもちだった。
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)