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前檣
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ぜんしょう
ふりがな文庫
“
前檣
(
ぜんしょう
)” の例文
ふたりは
前檣
(
ぜんしょう
)
の下へきて、その
破損
(
はそん
)
の
個所
(
かしょ
)
をあらためてみると、帆は上方のなわが
断
(
き
)
れているが、下のほうだけがさいわいに、
帆桁
(
ほげた
)
にむすびついてあった。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
そこへ激しい彼岸嵐に襲われて、
左舷
(
さげん
)
の
船嘴
(
せんし
)
と一舷窓とがこわれ、
前檣
(
ぜんしょう
)
の索棒が
損
(
いた
)
んだ。そしてそれらの損所のためにまたツーロン港にはいってきたのである。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
探検隊は、古くからある捕鯨港のサレムで勢揃いをし、五月十九日の朝乗船「
発見
(
ディスカヴァリー
)
」号には、
前檣
(
ぜんしょう
)
たかく
出航旗
(
ブルー・ピーター
)
がひるがえる。いよいよ、極北の神秘「冥路の国」へ。
人外魔境:08 遊魂境
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
ポルトガルの海岸線を右に見て、一路ビスケイのまっただ中へさしかかる。
前檣
(
ぜんしょう
)
に見張りが立っていたが、空は、風に飛ぶ層雲が低く垂れて、海との境界さえ判然しない。
戦雲を駆る女怪
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
余は甲板上の
前檣
(
ぜんしょう
)
にもたれて四方を見渡すに、眼に入るかぎり船もなく島もなく、ただ気味悪きほどの蒼き
波間
(
なみま
)
に、一頭の巨鯨の潮ふけるが見ゆるばかり、かかる光景を見ては
南極の怪事
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
かれは遠くを見渡して、陸地を待ち望みながら、
前檣
(
ぜんしょう
)
のかたわらに立っていた。
ヴェニスに死す
(新字新仮名)
/
パウル・トーマス・マン
(著)
と、またもやごうぜんたる音がして、
全船
(
ぜんせん
)
が
震動
(
しんどう
)
した、同時に船は、木の葉のごとく
巨濤
(
きょとう
)
の
穂
(
ほ
)
にのせられて、
中天
(
ちゅうてん
)
にあおられた。たのみになした
前檣
(
ぜんしょう
)
が二つに折れたのである。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
前檣
(
ぜんしょう
)
後檣
(
こうしょう
)
の残部などのもっとも重いものを、エイエイかけ声をして運んだ。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
前
常用漢字
小2
部首:⼑
9画
檣
漢検1級
部首:⽊
17画
“前檣”で始まる語句
前檣帆
前檣々頭
前檣下桁