“利者”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きけもの71.4%
ききもの28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
奴は客としては当代第一たる人を見立てたのである。家には利者きけものの亀吉という養母がにらんでいる。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
青幇チンパン紅幇ホンパンという秘密結社の、その紅幇に嘱している、女班の利者きけものの一人なのだ。
鴉片を喫む美少年 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
さすが商業界の利者ききものとも云はるる身が、みんごとお艶に降伏したるは、遼東還附の一条よりもなほかついひ甲斐なき事なりしとのこのくだりは年久しく仕ふる藤助といふ老僕が
野路の菊 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
かかる柔弱かよわい尊い婦人は誰であるかといいますと、これはこのチベットでは一番旧い家として、そうして貴族中でも最も利者ききものとして世人の尊崇を受けて居るドーリンという名家の令嬢であったです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)