“凝性”の読み方と例文
読み方割合
こりしょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
老僧か、小坊主か納所なっしょかあるいは門番が凝性こりしょう大方おおかた日に三度くらいくのだろう。松を左右に見て半町ほど行くとつき当りが本堂で、その右が庫裏くりである。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
れいの凝性こりしょうで本式に腰蓑一つになって丈一の継竿つぎざおをうち振りうち振り、はや他念のない模様である。
顎十郎捕物帳:04 鎌いたち (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
気前が面白ければ銭遣ぜにづかいが荒く、凝性こりしょうなれば悟過ぎ、優しければ遠慮が深し、この方ならばと思うような御人おひとは弱々しくて、さて難の無い御方というのは、見当らないのでした。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)