其隙そのすき)” の例文
其切先そのきっさきあやうくも巡査の喉をかすめて、背後うしろの岩に戞然がちりあたると、ぱっと立つ火花に敵は眼がくらんだらしい。其隙そのすきを見て巡査は再び組んだ。せいの低い敵は巡査の足を取った。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
其隙そのすきを見て、市郎は我が足下あしもとに落ちたる大石を両手に抱えるより早く、敵の真向まっこうを目がけて力任せに叩き付けると、頭が割れたか顔が砕けたか、敵は悲鳴をあげて倒れた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
其隙そのすきを窺って重蔵は逃げてしまった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)