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兀鷹
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はげたか
ふりがな文庫
“
兀鷹
(
はげたか
)” の例文
ベッドの脇には
干物
(
ひもの
)
のように
痩
(
や
)
せた男が立っていた。彼は
兀鷹
(
はげたか
)
のように眼をぎょろつかせて、病人の不思議な感じのする顔をじっと睨んでいた。
卑怯な毒殺
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
右手に半ば
諏訪
(
すわ
)
山にかくれて
兀鷹
(
はげたか
)
の頭のように見えるまっ黒な丘をさしてこうつぶやくと、うつむきながらそこへ寄ってきた
野良犬
(
のらいぬ
)
の背をなでていた。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死――
(新字新仮名)
/
長与善郎
(著)
孤獨も孤獨ではない——
憩
(
いこひ
)
も憩ではない——饑餓といふ
兀鷹
(
はげたか
)
が——私の横腹に
嘴
(
くちばし
)
と爪を突き立てゝゐる間は。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
黒い羽毛の
兀鷹
(
はげたか
)
などのように、予らの舟はゆっくりと嘆きの橋の方へ漂い下っていたが、その時、数知れぬ
炬火
(
たいまつ
)
が大公の宮殿の窓から燃え上り、またその階段を走り下り
しめしあわせ
(新字新仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
この時岩かどにとまりいたる
兀鷹
(
はげたか
)
空を舞い、矢のごとく
海面
(
うみづら
)
に
降
(
お
)
り魚を捕えたちさる。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
▼ もっと見る
走り寄りて
桃金嬢
(
てんにんか
)
の冠を
捧
(
ささ
)
ぐとか、真なるもの、美なるもの、
兀鷹
(
はげたか
)
の怒、
鳩
(
はと
)
の愛、四季を通じて五月の風、夕立ち、はれては青葉したたり、いずかたよりぞレモンの香、やさしき人のみ住むという
喝采
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
兀
漢検1級
部首:⼉
3画
鷹
漢検準1級
部首:⿃
24画
“兀”で始まる語句
兀
兀々
兀頭
兀坐
兀然
兀立
兀山
兀突骨
兀峰
兀斑