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儼乎
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げんこ
ふりがな文庫
“
儼乎
(
げんこ
)” の例文
まず
山雲
(
やまぐも
)
と戦う 時に
油然
(
ゆうぜん
)
として山雲が起って来ますと大変です。修験者は威儀を
繕
(
つくろ
)
い
儼乎
(
げんこ
)
たる態度をもって
岩端
(
いわはな
)
に
屹立
(
きつりつ
)
します。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
なんだかこう、神聖なる刑罰其物のような、ある特殊の物、強大なる物、
儼乎
(
げんこ
)
として動かざる物が、実際に我身の内に宿ってでもいるような心持がする。
罪人
(新字新仮名)
/
ミハイル・ペトローヴィチ・アルチバシェッフ
(著)
と若林博士は
儼乎
(
げんこ
)
たる口調で云い切った。依然として私を凝視しつつ、頭をゆるやかに左右に振った。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
たとえ
若気
(
わかげ
)
の至りとは言いながら、雲水たちの一部に、こんな人間味が行われはじめたということを知った以上は、和尚として
儼乎
(
げんこ
)
たる処置を取ることでありましょう。
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
天祖はじめて基をひらき、神代を経て、神武天皇その統を伝え、万世一系の皇室が
儼乎
(
げんこ
)
として日本を治め給う神国の真の姿の自覚こそ、明治維新の原動力になったのである。
惜別
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
破壊は免るべからざる破壊かも知れない。しかしその跡には果してなんにもないのか。手に取られない、
微
(
かす
)
かなような外観のものではあるが、底にはかのようにが
儼乎
(
げんこ
)
として存立している。
かのように
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
黒部川対岸の崇嶺大岳は私の立っている山稜の峰頭に遮ぎられて、
纔
(
わずか
)
に額を覗かせているに止まるが、
儼乎
(
げんこ
)
たる特有の山貌は紛る
可
(
べ
)
くもない。二羽の大鷲が劒岳の蒼空に悠々と輪を画いて舞っている。
黒部川奥の山旅
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
儼
漢検1級
部首:⼈
22画
乎
漢検準1級
部首:⼃
5画
“儼”で始まる語句
儼然
儼
儼存
儼守
儼偉
儼在
儼示
儼立
儼塾集