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僭
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せん
ふりがな文庫
“
僭
(
せん
)” の例文
皇帝の位を
僭
(
せん
)
していた
袁術
(
えんじゅつ
)
が、兄の
袁紹
(
えんしょう
)
と合体して、伝国の玉璽を河北へ持ちゆかんとしているのを、半途にて討たんがためである。
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
音楽の名を
僭
(
せん
)
してる
茨
(
いばら
)
や枯れ葉の中に、少数の音楽家らの素朴なしかも精練された芸術を、彼はオリヴィエに助けられて見出した。
ジャン・クリストフ:09 第七巻 家の中
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
今は成金と称する新富豪さえも彼らに擬して、その邸宅と日常生活を民衆と区別し、その称呼をも御前様お姫様を以て自ら
僭
(
せん
)
しつつあります。
激動の中を行く
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
孔子は
禹
(
う
)
の神話によって説明して使いを感服せしめた。ついで季桓子がその臣の陽虎に押えつけられ、魯は大夫より以下みな
僭
(
せん
)
して正道より離るという情勢になった。
孔子
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
人々は我を善人とし、我に棄て難き機根ありとして、競ひて自ら教育の任を負へり。恩人はその恩を以て我に臨みて我師たり。恩人ならぬ人はわが
人好
(
ひとよ
)
きに乘じて
僭
(
せん
)
して我師となれり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
何如
(
どう
)
した
機
(
はずみ
)
だったか、松陰先生に心酔して了って、書風まで
力
(
つと
)
めて其人に似せ、
窃
(
ひそか
)
に何回猛士とか
僭
(
せん
)
して喜んでいた迄は罪がないが、困った事には、斯うなると世間に余り偉い人が無くなる。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
陽虎は(四)において上を
僭
(
せん
)
する魯の
陪臣
(
ばいしん
)
として出てくる。正しい政道を乱すような逆臣が、同時に少年孔子をも侮辱したのである。陽虎のゆえに孔子は季氏の饗宴から退いた。
孔子
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
それは百五十万乃至三百万人の有産階級のみが特権的に
壟断
(
ろうだん
)
する政治であって、国民全体の政治とは如何にしてもいわれないのです。代議政治の美名を
僭
(
せん
)
した財閥的専制政治と呼ぶのが至当です。
婦人も参政権を要求す
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
僭
漢検1級
部首:⼈
14画
“僭”を含む語句
僭上
僭越
僭称
僭号
僭有
僭上傲慢
僭上沙汰
僭上者
僭位
僭冒
僭王
僭立
僭評
僭越千万
堕落僭上
奢侈僭上