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偏倚
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へんい
ふりがな文庫
“
偏倚
(
へんい
)” の例文
私は人間生活の高度な価値を父たり母たることに
偏倚
(
へんい
)
させて考えることを欲しません。私が賢母良妻主義に反対するのも一つは同じ理由からです。
平塚さんと私の論争
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
生存は
相殺
(
そうさつ
)
である。自然は
偏倚
(
へんい
)
を
容
(
ゆる
)
さぬ。
愛憎
(
あいぞう
)
は我等が宇宙に
縋
(
すが
)
る二本の手である。好悪は人生を歩む左右の脚である。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
肉と霊とを
峻別
(
しゅんべつ
)
し
得
(
う
)
るものの如く考えて、その一方に
偏倚
(
へんい
)
するのを最上の生活と決めこむような禁慾主義の義務律法はそこに
胚胎
(
はいたい
)
されるのではないか。
惜みなく愛は奪う
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
すべての有限な統計的材料に免れ難い偶然的の
偏倚
(
へんい
)
のために曲線は例のように不規則な脈動的な波を描いている。
厄年と etc.
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
去りとて唯此こにのみ
偏倚
(
へんい
)
すれば、或は身を修するに疎に成り行くゆゑ、終始己れに克ちて身を修する也。
遺訓
(旧字旧仮名)
/
西郷隆盛
(著)
▼ もっと見る
変化を主とすることは古今同じでも、
毎
(
つね
)
に均整に注意し
偏倚
(
へんい
)
を避けていた。起伏高低が大きいだけでなく、波動の中心を出来るだけ広い区域に、数多く設けようとした。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
これらの費用だけ以上に平価から決して
偏倚
(
へんい
)
し得ぬであろう。
経済学及び課税の諸原理
(新字新仮名)
/
デイヴィッド・リカード
(著)
粗野な行動に
偏倚
(
へんい
)
されないことを祈ります。
新婦人協会の請願運動
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
“偏倚”の意味
《名詞》
一方に偏ること。
(出典:Wiktionary)
偏
常用漢字
中学
部首:⼈
11画
倚
漢検1級
部首:⼈
10画
“偏”で始まる語句
偏
偏頗
偏屈
偏僻
偏狭
偏執
偏執狂
偏見
偏袒
偏窟