“偏窟”の読み方と例文
読み方割合
へんくつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は「少し真面目まじめになったかね」とおとなしく受けるし、彼が須永に「君はますます偏窟へんくつに傾くじゃないか」と調戯からかっても
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
小僧に盃を差すう云うような次第で、一寸ちょいと人が考えると私は奇人偏窟へんくつ者のように思われましょうが、決してうでない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
とても生やさしいおやじではないといって、その偏窟へんくつぶりを勘左衛門からいろいろ聞かされたことだった。で、長崎も苦笑に終り、いつか陣務の忙しさに、それは忘れていたのである。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)