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偏窟
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へんくつ
ふりがな文庫
“
偏窟
(
へんくつ
)” の例文
彼は「少し
真面目
(
まじめ
)
になったかね」とおとなしく受けるし、彼が須永に「君はますます
偏窟
(
へんくつ
)
に傾くじゃないか」と
調戯
(
からか
)
っても
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
小僧に盃を差す
斯
(
こ
)
う云うような次第で、
一寸
(
ちょい
)
と人が考えると私は奇人
偏窟
(
へんくつ
)
者のように思われましょうが、決して
爾
(
そ
)
うでない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
とても生やさしいおやじではないといって、その
偏窟
(
へんくつ
)
ぶりを勘左衛門からいろいろ聞かされたことだった。で、長崎も苦笑に終り、いつか陣務の忙しさに、それは忘れていたのである。
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
自分と関係のない島田の事などはまるで知らないふりをして澄ましている日も少なくなかった。彼女の持った心の鏡に映る神経質な夫の影は、いつも度胸のない
偏窟
(
へんくつ
)
な男であった。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
本当に朋友になって共々に心事を語る
所謂
(
いわゆる
)
莫逆
(
ばくげき
)
の友と云うような人は一人もない、世間にないのみならず親類中にもない、と
云
(
いっ
)
て私が
偏窟
(
へんくつ
)
者で人と交際が出来ないと云うではない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
▼ もっと見る
そうかと思うと、「こんな
偏窟
(
へんくつ
)
じゃこの子はとても物にゃならない」
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「相変らず
偏窟
(
へんくつ
)
ねあなたは。まるで腕白小僧見たいだわ」
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
偏
常用漢字
中学
部首:⼈
11画
窟
常用漢字
中学
部首:⽳
13画
“偏窟”で始まる語句
偏窟人
偏窟者