“偏窟人”の読み方と例文
読み方割合
へんくつじん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただ彼ら姉二人が僕と市蔵とを、同じ型からでき上った偏窟人へんくつじんのように見傚みなして、同じまゆを僕らの上に等しくひそめるのは疑もなく誤っている。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
頭脳の明晰めいせきなことは確かとしてもその頭脳に自信をもちすぎた、人づき合いの悪い男、議論においてけっして他人ひとに負けない男、たかだか強情我慢の偏窟人へんくつじんとしてしか知られていなかった。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)