借問しゃもん)” の例文
当世の英雄にあげたが、もうほかに天下に人物なしと心得ておられるか。——借問しゃもんす! 現代は事実、そんなにも人材が貧困だろうか
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
借問しゃもんす君はどうだ。菓子を食って老人組を罵倒ばとうするは、けだしわが輩士官次室ガンルームの英雄の特権じゃないか。——どうだい、諸君、兵はみんな明日あすを待ちわびて、目がさえて困るといってるぞ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
借問しゃもんす貸本屋に、あんな口上、というのがあるかい。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あえて借問しゃもんしたいと考えている。
蒲団 (新字新仮名) / 橘外男(著)
「聞けば聞くほど、ゆかしいもの。士道——借問しゃもんするが、程昱、そちの才智と徐庶とを比較したら、どういえるか」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
借問しゃもんす、貴下は、貴下の主家が衰えたら、曹操のように、たちまち主君の孫権をないがしろになされるか
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
借問しゃもんする! 董将軍。——あなたは何がために、好んで平地に波瀾を招くか。一度ならず二度までも、現皇帝を廃して、陳留王をして御位にかわらしめんなどと、陰謀めいたことを提議されるのか」
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
借問しゃもんす、大都督には、かかる大計をお持ちなりや
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
検校けんぎょう。てまえにも一つ借問しゃもんさせていただきます。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)