余一よいち)” の例文
と、ここで余一よいちはことばをきって、オオ、じぶんはなにをきかれて、なにを答えようとしていたのかと、かわいい首をすこしげた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
くずれたのはお小姓こしょうとんぼである。万千代まんちよをはじめ余一よいちそののもの、試合しあいがおわると、いっせいにもとのまくうちへ、引きあげてゆく。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「やあ、金光きんぴかりの眼で、ギョロギョロとにらんでいるわ。おこるなおこるな、いまにえさをやるからな。余一よいち、余一、さっきのえさを持ってこい」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
十郎から先は、余一よいちとつけた。だから那須余一なすのよいちは、十一番目の息子だということがすぐわかる。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)