会釈えしやく)” の例文
旧字:會釋
おもちやは軽く会釈えしやくして三味線を取上げた。種田君は追分を唄つた。ちやんとつぼにはまつた声が快くみんなの耳に流れ込んだ。
二黒の巳 (新字旧仮名) / 平出修(著)
見覚えある板塀いたべいのあたりに来て、日のややくれかかる時、老夫おじはわれをいだおろして、溝のふちに立たせ、ほくほくうちゑみつゝ、慇懃いんぎん会釈えしやくしたり。
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
商人は微笑を浮べながら、叮嚀に娘へ会釈えしやくをしました。
三つの指環 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)