“仏参”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぶっさん60.0%
ぶつさん40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
四月二十日、故人の命日に当るので、静子は仏参ぶっさんをしたのち、夕刻から親戚や故人と親しかった人々を招いて、仏の供養くようを営んだ。
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
仏参ぶっさんに行った家族のものは、まだ帰って来ない。うちの中はしんとしている。彼は陰気な顔を片づけて、水滸伝を前にしながら、うまくもない煙草を吸った。
戯作三昧 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
仏参ぶつさんに行つた家族のものは、まだ帰つて来ない。内の中はしんとしてゐる。彼は陰気な顔を片づけて、水滸伝を前にしながら、うまくもない煙草を吸つた。
戯作三昧 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
一方趙家では、蝋燭も線香もつかわずに、大奥さんが仏参ぶつさんの日までしまっておいた。そうしてあの破れ上衣の大半は若奥さんが八月生んだ赤坊あかんぼうのおしめになって、その切屑は呉媽の鞋底くつぞこに使われた。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)