京洛きょうらく)” の例文
眼に、比叡ひえい四明しめい大紅蓮だいぐれんを見、耳に当夜の惨状を聞かされていた京洛きょうらくの人々は、信長が兵をひいて下山して来ると聞くと
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大内は西国の大大名で有った上、四国中国九州諸方から京洛きょうらくへの要衝の地であったから、政治上交通上経済上に大発達を遂げて愈々いよいよ殷賑いんしんを加えた。
雪たたき (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
さしも京洛きょうらく第一の輪奐りんかんの美をうたわれました万年山相国の巨刹きょさつことごとく焼け落ち、残るは七重の塔が一基さびしく焼野原にそびえ立っているのみでございます。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
西八条や薔薇園の女房たちの脂粉しふんをながした川水に、今では、京洛きょうらくに満ちる源氏のともがらが、鉄漿かねき水や、兵馬の汚水を流しているのである。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さしも京洛きょうらく第一の輪奐りんかんの美をうたはれました万年山相国の巨刹きょさつことごとく焼け落ち、残るは七重の塔が一基さびしく焼野原にそびえ立つてゐるのみでございます。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)