“きょうらく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
享楽84.8%
京洛15.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よくまああれでやって行けると思えたが当人たちはそう云う面倒を享楽きょうらくしているもののごとく云わず語らず細やかな愛情が交されていた。
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「抜地獄」と称するこの寮の秘密を、お露はき父から聞いて知っていたのである。が、彼女もその富を享楽きょうらくする機会を与えられなかった。
さしも京洛きょうらく第一の輪奐りんかんの美をうたわれました万年山相国の巨刹きょさつことごとく焼け落ち、残るは七重の塔が一基さびしく焼野原にそびえ立っているのみでございます。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
西八条や薔薇園の女房たちの脂粉しふんをながした川水に、今では、京洛きょうらくに満ちる源氏のともがらが、鉄漿かねき水や、兵馬の汚水を流しているのである。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)