また)” の例文
七椀きつし得ざるにまたただ覚ゆ両腋りょうえき習々清風の生ずるを。蓬莱山ほうらいさんはいずくにかある 玉川子ぎょくせんしこの清風に乗じて帰りなんと欲す(一七)
茶の本:04 茶の本 (新字新仮名) / 岡倉天心岡倉覚三(著)
湖山はこの行を送って、「莫道羊腸行路険。也勝百折世途難。」〔フ莫カレ羊腸ノ行路険シク/またまさル百折ノ世途ノかたキニト〕と言った。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
もてあそビテ光瞥瞥タリ/雲ハ残日ヲメテ影凄凄タリ/寒蔬ハことごとク園官ノ贈ル有リ/鮮鯽何ゾ膾手ノ批ヲ労サン/聞説きくならク摂船多ク酒ヲ運ブト/またもとム一勺吾ガ臍ニ到ルヲ〕
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
湖山の絶句に「白雲明月夜悠悠。一酔何堪消百憂。莫怪江湖閑散客。也因世故廃中秋。」〔白雲明月夜悠悠/一酔何ゾ百憂ヲ消スニ堪ヘンヤ/怪シム莫カレ江湖閑散ノ客/また世故ニ因リテ中秋ヲ廃スヲ〕
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)