モロ)” の例文
旧字:
今日の用語例は、語原的に言ふと、確かに「モロに」で、相撲などの術語から出たものと思はれる。さうでないとすると、近世的の語として「モロに」など言ふ語の発生は疑はしい。
方言 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
初めは「モロに」で、両手でさしあげたりする意の、相撲とりの仲間からとり入られたものと考へて、其まはしを両手モロテでひいて、軽々とさしあげる意から、軽々と・たやすくなど言ふ意が
方言 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
此処に尚、聊か「モロに」語原の可能が許されさうに思ふ。さうとすれば、全体・すつかり・根柢からなど言ふ用語例は、聯想から「モロ」に結びつく為に出来たもの、と説明すべきであるやうだ。
方言 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)