三位一体さんみいったい)” の例文
(2)三位一体さんみいったいというのは、キリストきょうで、父であるてんかみと、子であるキリストと、聖霊せいれいの三つはもともと一体であるという教理きょうりです。
子を棄てるやぶはあるけれども、身を捨てる藪はないと見たのは、母と、子と、聖霊との、三位一体さんみいったいを知らない者のいうこと。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
この奇蹟を信ぜざることを得ないとなれば、三位一体さんみいったいのドグマも信ぜられない筈がなくなると云うのである。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
約言すれば彼を以て公武合体、朝廷、幕府、諸侯、三位一体さんみいったい権化ごんげとなせり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
今日の小春日和、山科の光仙林から、ぎゃく三位一体さんみいったいが宇治醍醐だいごの方に向って、わたましがありました。逆三位一体とは何ぞ。
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
とたんに、(2)三位一体さんみいったいかみさまの、火とみひかりにつつまれているすがたが、女の子の目にうつりました。
つまりこれが三位一体さんみいったいというやつ……それで病気というやつは、とりついたが最後、貴賤上下の隔てはねえ、北辰ほくしん位高くして百官雲の如く群がるといえども
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)