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丈夫
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じょうふ
ふりがな文庫
“
丈夫
(
じょうふ
)” の例文
丈夫
(
じょうふ
)
ふたたび辱めらるるあたわずと答えた。その言葉がひどく元気のなかったのは、衛律に聞こえることを
惧
(
おそ
)
れたためではない。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
筆者が女であるとすれば、夜陰に乗じてこれを届けたに相違ないが、それは
丈夫
(
じょうふ
)
もなしがたいような大胆不敵な所業であるから、父は意外に感動した。
牛
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
時雄の眼に映じた田中秀夫は、想像したような一箇秀麗な
丈夫
(
じょうふ
)
でもなく天才肌の人とも見えなかった。
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
鴻雁
(
こうがん
)
翔天
(
しょうてん
)
の
翼
(
つばさ
)
あれども
栩々
(
くく
)
の
捷
(
しょう
)
なく、
丈夫
(
じょうふ
)
千里の才あって
里閭
(
りりょ
)
に栄
少
(
すくな
)
し、十銭時にあわず銅貨にいやしめらるなぞと、むずかしき
愚痴
(
ぐち
)
の出所はこんな者とお気が付かれたり。
突貫紀行
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
彼は「
磧裡
(
せきり
)
の
征人
(
せいじん
)
三十万、一時
首
(
こうべ
)
を
回
(
めぐ
)
らして月中に看る」の詩を
罵
(
ののし
)
りて曰く、「これ
豈
(
あ
)
に
丈夫
(
じょうふ
)
の本色ならんや」と。
然
(
しか
)
れども彼は故郷を懐えり、故郷の父母は、恒に彼の心に伴えり。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
▼ もっと見る
その夜、王の枕もとに、
鬚
(
ひげ
)
も眉もことごとく白い一個の
丈夫
(
じょうふ
)
があらわれて、お前はなぜおれの左の足を傷つけたかと責めた上に、持ったる杖をあげて王の左足を撃ったかと思うと、夢は醒めた。
中国怪奇小説集:03 捜神記(六朝)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
一個の
丈夫
(
じょうふ
)
たる
太史令
(
たいしれい
)
司馬遷
(
しばせん
)
は
天漢
(
てんかん
)
三年の春に死んだ。そして、そののちに、彼の書残した史をつづける者は、知覚も意識もない一つの書写機械にすぎぬ、——自らそう思い込む以外に
途
(
みち
)
はなかった。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
“丈夫”の解説
丈夫(じょうふ、じょうぶ、ますらお)は、一人前の男子のことであり、転じて健康なさまやしっかりしていて壊れないさまをさす。また大丈夫(だいじょうふ、だいじょうぶ)は、「丈夫」にさらに物事が優れていることを意味する接頭語の「大」をつけたもので「一人前の男子のなかでも、とりわけ優れている者」をさし、転じて、「危なげがなく非常にしっかりした様や間違いのない様」を意味している。
(出典:Wikipedia)
丈
常用漢字
中学
部首:⼀
3画
夫
常用漢字
小4
部首:⼤
4画
“丈夫”で始まる語句
丈夫向
丈夫魂
丈夫武男