“一儲”の読み方と例文
読み方割合
ひともう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「君のものなんぞ出さなくったってい。何しろ、樺太からふとで、蟹の缶詰で一儲ひともうけしようと思ったのだが——蟹はあるが、缶の方がうまくいかなかったんだ。」
遠藤(岩野)清子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
「今、話していたろう、河から金時計が湧くっていう話。……あれはネ李鴻章が、この夏、密輸入をして一儲ひともうけしようとして失策しくじったしろものなんだよ」
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ただこの景色を一ぷくとして、一かんの詩として読むからである。であり詩である以上は地面じめんを貰って、開拓する気にもならねば、鉄道をかけて一儲ひともうけする了見りょうけんも起らぬ。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)