“ノッブ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
把手85.7%
円鈕7.1%
7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と云うのは、その古風な柄の長い鍵は、把手ノッブから遙かに突出していて、前回の技巧を再現することがほとんど望まれないからであった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
かちゃりと入口の円鈕ノッブねじったものがある。戸はかない。今度はとんとんと外からたたく。宗近君は振り向いた。甲野さんは眼さえ動かさない。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
云いてて紫のリボンは戸口の方へうごいた。ほそい手に円鈕ノッブをぐるりと回すやいなや藤尾の姿は深い背景のうちに隠れた。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ドアノッブを掴んだまま血みどろになって死んでいたという、若い夫人の姿も、どうやら眼にちらつくような気がする。
亡霊ホテル (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
右の翼屋の方へ曲って右側のドア、六号と書いてあるのを見て、そっとノッブを廻してみた、鍵はかけてなかった。
亡霊ホテル (新字新仮名) / 山本周五郎(著)