ノッブ)” の例文
ドアノッブを掴んだまま血みどろになって死んでいたという、若い夫人の姿も、どうやら眼にちらつくような気がする。
亡霊ホテル (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
右の翼屋の方へ曲って右側のドア、六号と書いてあるのを見て、そっとノッブを廻してみた、鍵はかけてなかった。
亡霊ホテル (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
くわしい事情は存じませんですが……お部屋は血でいっぱい、寝台から這いだした夫人が、ドアノッブを掴んだまま血みどろになって、さんばら髪で死んでいたその凄さ、——今思い出してもぞっと……
亡霊ホテル (新字新仮名) / 山本周五郎(著)