“円鈕”の読み方と例文
読み方割合
ノッブ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かちゃりと入口の円鈕ノッブねじったものがある。戸はかない。今度はとんとんと外からたたく。宗近君は振り向いた。甲野さんは眼さえ動かさない。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
云いてて紫のリボンは戸口の方へうごいた。ほそい手に円鈕ノッブをぐるりと回すやいなや藤尾の姿は深い背景のうちに隠れた。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「こりゃ空気が悪い。毒だ。少しけよう」と上下うえした栓釘ボールトを抜き放って、真中の円鈕ノッブを握るや否や、正面の仏蘭西窓フランスまどを、ゆかを掃うごとく、一文字に開いた。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)