“カラー”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
40.0%
襟布20.0%
白襟20.0%
頸卷布20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この男の意志を蹂躪じゅうりんし、彼からは全然独立した・意地の悪い存在のように、その濃紺の背広のカラーと短く刈込んだ粗い頭髪との間に蟠踞ばんきょした肉塊——宿主やどぬしの眠っている時でも
狼疾記 (新字新仮名) / 中島敦(著)
懐中から取り出したレヴェズの襟布カラーを引き裂くと、その合わせ布の間から、縮みきって褐色をした、網様の帯が現われた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
暗緑色のスカートに縁紐バンドで縁取りされた胸衣ボディスをつけ、それにひじまで拡がっている白いリンネルの襟布カラー、頭にアウグスチン尼僧が被るような純白の頭布カーチーフを頂いている。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
今日は晩に演舌えんぜつをするというので例になく立派なフロックを着て、洗濯し立ての白襟カラーそびやかして、男振りを二割方上げて、「少しおくれまして」と落ちつき払って、挨拶をする。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
したか忘れたけれど——白の頸卷布カラーに、半分締め殺されさうになつて、厚底の編上靴あみあげぐつをはいてり返つてる青二才の牧師補と云つたやうなのか知ら、えゝ?