“わこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
倭寇55.0%
和寇25.0%
和光10.0%
和好5.0%
若生5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
樋口家の先祖は、広く倭寇わこうと云われている海賊の一類であった。大陸の海辺かいへんかすめた財宝をおびただしく所有していた。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
と、頻りに彼を示唆したものは、後に西方から来たばてれんではなく、その地理上、当然、九州博多の一端を巣としていたわが和寇わこうともがらだった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
柳営の春は和光わこうにみち、天下はなぎのごとく治まっていると思いのほか、いつか西都せいとに皇学の義が盛んに唱えられ、公卿くげと西国大名の間に、恐るべき叛逆はんぎゃくの密謀が着々として進んでいるというのは
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
勿論、蕎麦そばの盛り掛けが一杯一銭という時代であるから、二銭の価値も今日とはよほど違うわけであるが、それでもやすいには相違なかった。かれはその芝居の座頭ざがしらで、芸名を坂東和好わこうといった。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
若生わこう半右衛門に分与した、——これはあまりに涌谷をふみつけにした仕方だ、こちらの領分を、式部の欲のために削り取ったというだけならまだよい、けれども、さらに二カ所で地境を侵し