“らっこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ラッコ
語句割合
猟虎50.0%
臘虎35.0%
海獺5.0%
海虎5.0%
獵虎5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それをまたその人々の飼犬らしい、毛色のいい、猟虎らっこのような茶色の洋犬かめの、口の長い、耳の大きなのが、浪際を放れて、いわの根に控えて見ていた。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今まで受けたこともないような河獺かわおそえりつき外套や、臘虎らっこのチョッキなどに、お島は当素法あてずっぽうな見積を立てて目の飛出るほどの法外な高値を、何の苦もなく吹きかけたのであった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
たとえばレエスの衿飾えりかざりや、絹の靴下、それから首飾や、ペルシャ頭巾の入った宝石函、長い海獺らっこのマッフや手套、舞踏服、散歩服、訪問服、帽子や、お茶時の服や、扇などが
珊瑚の六分半もある緒締おじめで、表付ののめりの駒下駄、海虎らっこの耳付の帽子しゃっぽが其の頃流行ったものゆえ、これをかぶり上野の広小路を通り掛ると、大茂だいもうちから出て来ましたのは
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
紳士は獵虎らっこの襟の付いた、西班牙スペイン犬の毛のように房々した黒い玉羅紗たまらしゃ外套がいとうまとって、(外套の下には大方モーニングを着ているのだろうと推定される)しまのズボンを穿いて
途上 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)