“むさし”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ムサシ
語句割合
武蔵75.0%
無三四10.7%
武藏8.9%
六指3.6%
武蔵国1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
開いて普通の村落田園としたことを意味するので、近くは武蔵むさしの一国だけにも、自分はその十数カ所を列挙することができる。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
宮本無三四むさしは、佐々木巌柳がんりゅうを打ち倒しても、まだその生死のほどを見極めるまでは、近寄ることをしなかった。
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
武藏むさしから上野かうづけへかけて平原を横切つて汽車が碓氷うすひにかゝらうとする、その左手の車窓に沿うて仰がるゝ妙義山の大岩壁は確かに信越線中での一異景である。
樹木とその葉:26 桃の実 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
何事でも順序を立てて考へることは不得手であるのを、博士が論理で責めるから、半分夢中で受答うけこたへをしてゐる中に、いつでも十六六指むさしのやうに詰められてしまふ。
半日 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
その三日目、輿の列はまだやっと、武蔵国むさし比企郡の低い山すそ道を、入間川いるまがわの方へさして行くのが小さく見られていたにすぎない。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)