“むつゆび”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
駢指33.3%
六指33.3%
枝指33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
血肉も骨も筋も一つに溶け合うのは恋しい可愛い人ばっかりだ。何?——きょうだいは五本の指、嘘をけ。——私には六本指、駢指むつゆびだよ。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
だって、余計なものは肉親も駢指むつゆびでしょう、(血と肉と一つに溶けるのは、可愛い恋しい人ばかりだ。)というんでしょう……
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
思邈しばくいはく。八九月に多く食へば、春にいたりて眼を病む。寿いのちを損じ筋力を減らす。妊婦はらみをんなこれを食へばその子六指むつゆびならしむ』
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
粤西えっせい孫子楚そんしそという名士があった。枝指むつゆびのうえに何所どこかにぼんやりしたところがあったから、よく人にかつがれた。その孫は他所よそへ往って歌妓げいしゃでもいると、遠くから見ただけで逃げて帰った。
阿宝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)