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ほりさ
其貝層のシキまで
掘下げて
見ると、
萬鍬の
爪の
間を
巧く
潜つて、
土の
中から、にゆツと
出た
突起物。
それでは
其棄權した
跡を
讓受けやうとて、
掘り
掛けると、なる
程、
貝層は五六
寸にして
盡きる。が、
其下の
土の
具合が
未だシキとも
見えぬので、
根氣好く
掘下げて
見ると、
又新しき
貝層がある。
この辺の博徒親分
波一里儀十の子分、おぶの甚太、籠彦、
堀下げ
根吉の三人が飛んでくる。