“ふかで”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
深傷85.4%
深手7.3%
重傷4.2%
深痍2.1%
深疵1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
流れは烈しいし、深傷ふかでを負っているので、曹洪の四肢は自由に水を切れなかった。見る見るうちに、下流へ下流へと押流されてゆく。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
深手ふかでに苦しむものは十人ばかりある。それも歩人ぶにんに下知して戸板に載せ介抱を与えた。こういう時になくてならないのは二人の従軍する医者の手だ。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
我はかしこの者なりき、されど我の宿れる血の流れいでし重傷ふかでをばわれアンテノリのふところに負へり 七三—七五
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「とかくは此処を立ち退かん見付けられなば命危し」ト、いふに鷲郎も心得て、深痍ふかでになやむ黄金丸をわが背に負ひつ、元入りし穴を抜け出でて、わが棲居すみかへと急ぎけり。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
男は深疵ふかでだったけれども気がたしかで、いまかけつけた者を見ると
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)