“ひょっとこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
潮吹71.4%
彦徳14.3%
瓢箪男14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それを得たりと道庵先生は、囃子方を励まし立て、自分は例の潮吹ひょっとこめんを被って御幣ごへいを担ぎながら、櫓の真中で、これ見よがしに踊って踊って、踊り抜きました。
その矢の根五郎吉が命にかけて隠しおおせた二千両の金を、弟分の彦徳ひょっとこの源太が、五郎吉を縛った俺やお前にくれるというのは可怪おかしいじゃないか
「あっしもすぐそう思いましたよ。あの彦徳ひょっとこの源太の野郎が、可哀想に十三や十四の若様を誘い出したんじゃあるまいかと、大滝も鼠坂も見ましたが、影も形もねえ」
名の上へ、藤の花を末濃すそごの紫。口上あと余白の処に、赤い福面女おかめに、黄色な瓢箪男ひょっとこあお般若はんにゃ可恐こわい面。黒の松葺まつたけ、浅黄のはまぐり、ちょっと蝶々もあしらって、霞を薄くぼかしてある。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あたかもその時、役者の名の余白に描いた、福面女おかめ瓢箪男ひょっとこの端をばさりとまくると、月代さかやき茶色に、半白ごましおのちょん髷仮髪まげかつらで、眉毛のさがった十ばかりの男のが、渋団扇しぶうちわの柄を引掴ひッつかんで、ひょこりと登場。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)