“ひたん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
悲歎70.4%
悲嘆22.2%
臂袒3.7%
飛湍3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お濱も悲歎ひたんにくれてばかり居て何にも知らず、その上修驗者道尊坊だうそんばうが來て、夜中まで祈祷を續けて居たので、隣の物音も聞かなかつたと言ふのです。
ゴルドンの穏和おんわな顔、モコウの白い歯、次郎の悲嘆ひたんにくるる顔、そしてなつかしい父母の顔、いろいろの顔が走馬燈そうまとうのように明滅めいめつする。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
甚しきは且つ一臂袒ひたんせざれば、すなわち鹿馬の奸にいて、遠く豺狼ひょうろうの地にざんせられ、朝士之がために寒心す。また且つ平民の膏腴こうゆほしいままに貪食するに任す。
続黄梁 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
彼を巌松がんしょうわしと見れば、これは飛湍ひたんはやぶさにも似た春日重蔵は、敵より遥かに短い小太刀を片手青眼に一直にして、体は変化自由の斜めにひらき、星より澄んだ双眸の睫毛まつげまたたかせず
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)