“ひきょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
卑怯96.8%
悲叫1.6%
卑恐0.4%
0.4%
秘篋0.4%
鄙怯0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれどもどの弁護もKに対して面と向うには足りませんでした、卑怯ひきょうな私はついに自分で自分をKに説明するのがいやになったのです。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
悲叫ひきょうとともに、お妙は自害じがいして散ったのだった。壁辰は娘の介抱かいほうもしたいが、刻は移る。そうしてはいられない。待っていた音松も、なみだをかくしてき立てる。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
よくよく僕は卑恐ひきょうの本音を出したもんやらしい。
戦話 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)
「お前さんひきょうだよ。何も虎や狼がくわえていくのじゃあるまいし。もしお前さんが、それをいわないようにしてもらいたいなら、一曲お歌いなさいよ。」
阿英 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
むかし、鑁阿寺の秘篋ひきょうからとり出して実物を一見したとき、彼はすぐそのあとで、焼きすててしまっている。あるはずはない。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鄙怯ひきょうらしくもその字を知らずしてかえっておのが知らざる学問のことを誹謗するは、男子の恥ずべきことにあらずや。学問をするには、まず学流の得失よりも、我が本国の利害を考えざるべからず。
中津留別の書 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)