“ひうちいし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
燧石78.3%
火打石6.5%
燧打石6.5%
火燧石4.3%
燧火石2.2%
燵石2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
朝夕に燈明と、水と、小豆あずきと、洗米あらいごめを供えてまわるのが私の役目とされていた。だから今でも私は燧石ひうちいしから火を得るすべは心得ている。
「ええ、じゃあ言いますよ。マッチ、ライター、ええと、それから火打石ひうちいし——」
智恵の一太郎 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
庵室の中で、しきりと、さっきから燧打石ひうちいしっていたべつな僧が、舌打ちして
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのうちに火燧石ひうちいしを切る鎌の音がして、硫黄がプーンと匂うと、提灯ちょうちんに灯が入りました。
そのふっさりとしたる間へ火口ほくちに似た木の葉で拵えたものを入れてそれから日本の昔の流儀で燧火石ひうちいしを打って火を移すのです。そうして皮のふいごでぼつぼつと風を送るんです。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
船の雛形と船づくりの道具一式、鞴、燵石ひうちいし、鍋一つを木箱に入れて岩穴の奥におさめ、入口に木標を立てて印にした。
藤九郎の島 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)