“はんぞう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
半揷57.1%
范増14.3%
半挿9.5%
半插4.8%
半槽4.8%
半蔵4.8%
半藏4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一人の女は、半揷はんぞうの湯をたらいいで、助手に手伝わせながら首を洗っていた。洗ってしまうとそれを首板の上へ載せて次へ廻す。もう一人の女がそれを受け取って髪を結い直す。
王の事を挙ぐるの時、道衍の年や既に六十四五、呂尚りょしょう范増はんぞう、皆老いてしこうして後立つといえども、円頂黒衣の人を以て、諸行無常のおしえを奉じ、而して落日暮雲の時に際し、逆天非理の兵を起さしむ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
やがて母は女房に半挿はんぞうを持って来させて、滋幹の腕にある文字をぬぐった。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「仰しゃらなくったってわかるわよ」と云っておるいは立った、「さあお起きなさい、半插はんぞうへお湯を取っておくわ」
へちまの木 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ある日のこと与次郎が、いつものように山へ行った後、母親はおしゅんに湯でも浴びさせようと、釜で湯を沸かし、半槽はんぞうたらい)にその湯を汲んでおしゅんを入れ、自分は子の傍で洗濯をしていたが
大菩薩峠:36 新月の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
吉左衛門にはすでに半蔵はんぞうという跡継ぎがある。しかし家督を譲って隠居しようなぞとは考えていない。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
田舎気質かたぎの叔母ゆえ泣いて止めるのを聴入れず、お富は自身に松葉屋へ駈込んで頼みますと、半藏はんぞうも感心して