“范増”の読み方と例文
読み方割合
はんぞう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこにかかれた史上の人物が、項羽や樊噲はんかい范増はんぞうが、みんなようやく安心してそれぞれの場所に落ちつくように思われる。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
王の事を挙ぐるの時、道衍の年や既に六十四五、呂尚りょしょう范増はんぞう、皆老いてしこうして後立つといえども、円頂黒衣の人を以て、諸行無常のおしえを奉じ、而して落日暮雲の時に際し、逆天非理の兵を起さしむ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
独り封建社会の継児たる智勇弁力の徒が指点してんして待ちたる動乱の機は来れり。ろう上に太息せる陳勝、爼辺そへんに大語せる陳平、窮巷きゅうこうに黙測する范増はんぞう圯上いじょうの書を玩味がんみする子房、彼らが時は既に来れり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)