“はんじやうき”の漢字の書き方と例文
語句割合
繁昌記100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いましがた、永代橋えいたいばしわたつたところで、よしとけて、あの、ひとくるまげて織違おりちがふ、さながら繁昌記はんじやうき眞中まんなかへこぼれてて、あまりそのへんのかはりやうに、ぽかんとしてつたときであつた。
深川浅景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
運命は僕を売文の徒にした。若し「泰ちやん」も僕のやうにペンをつてゐたとすれば、「大東京繁昌記はんじやうき」の読者はこの「本所ほんじよ両国りやうごく」よりも或は数等美しい印象記を読んでゐたかも知れない。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
僕はこの「繁昌記はんじやうき」の中に一々そんな記憶を加へるつもりはない。けれども唯一人ひとりこの機会にスケツチしておきたいのは山田やまだ先生である。山田先生は第三中学校の剣道部と云ふものの先生だつた。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)