“はしばひでよし”の漢字の書き方と例文
語句割合
羽柴秀吉100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中にはさんでいく一ちょう鎖駕籠くさりかごは——まさしく、桑名くわな羽柴秀吉はしばひでよしへおくらんとする貴人きじん僧形そうぎょう武田勝頼たけだかつより幽囚ゆうしゅうされているものと見られる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
武田のほろびた天正十年ほど、徳川家の運命のはかり乱高下らんこうげした年はあるまい。明智光秀あけちみつひでが不意に起って信長を討ち取る。羽柴秀吉はしばひでよし毛利もうり家と和睦わぼくして弔合戦とむらいがっせんに取って返す。
佐橋甚五郎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「これを一こくもはやく羽柴秀吉はしばひでよしどのにわたしてこい。ぐずぐずいたしておると、この山寨さんさいから一歩もでられなくなる。すぐいけよ、なんのしたくもしていてはならんぞ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御旗みはた楯無たてなし宝物ほうもつは、ここにいるとどろき又八に京へ持たせて、いまはぶりも金まわりもよい羽柴秀吉はしばひでよし金子きんすがんで売りとばした。それゆえ、いまの持主もちぬし秀吉ひでよし、この山寨さんさいには置いてない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)