“はかげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
葉蔭70.6%
葉陰17.6%
刃影5.9%
羽影5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その声が、耳近みみぢかに聞こえたが、つい目前めさきの枝や、茄子畑なすばたけの垣根にした藤豆ふじまめ葉蔭はかげではなく、歩行ある足許あしもとの低いところ
海の使者 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大懶獣草メガテリウム・グラスこうしほどの葉や、スパイクのようなとげをつけた大蔦葛つたかずらの密生が、鬱蒼うっそうと天日をへだてる樹葉の辺りまで伸びている。また、その葉陰はかげ倨然きょぜんとわだかまっている、大だこのような巨木の根。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
点々と、邸の中を、雪の中を、夜鴉よがらすのように疾駆しっくしている黒い人影と刃影はかげ——一学は見た途端に総毛立った。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
飛び去りえざりける羽影はかげの透きて見ゆるその厚氷を。
白鳥 (旧字旧仮名) / ステファヌ・マラルメ(著)